ベークラの挑戦

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ユティック陸上部で「挑戦」をテーマに日々の生活を更新します

疲労とトレーニングの関係〜疲労をコントロールする考え方〜

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トレーニングをした後と疲れますよね。

激しいトレーニングはもっと疲れます。

トレーニングと疲労は切ってもきれない関係です。

 

この疲労が溜まれば溜まるほどいい練習!

疲労の先に成長があると思っていませんか?

 

でも、それでは身体的にも精神的にも壊れる可能性が高いです。

最近練習の調子が上がらない?それオーバートレーニング症候群かもよ - ベークラの挑戦

成果を挙げるトレーニンングプログラムとは構造化された方法で行われる特異的な介入に対する適応および回復の応答を管理できるものである(Haff GG,2012)

 

これを簡単にまとめると成功するトレーニングプログラムは蓄積される疲労を対処して適応という成長を管理しすることとなります。

 疲労に対処することもトレーニングプログラムの一部なんです !

ここでは疲労をコントロールするための方法や理論をご紹介していきます。

 超回復理論

とても有名な超回復理論は実は2つの要素で説明されています。

汎適応症候群

汎適応症候群とは3段階のストレスの応答が基本となって説明されています。(ストレスとは身体的刺激)

 

3段階の応答とは警告・抵抗・疲憊の3つです。

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①.警告段階

身体に強いストレスが加わると最初に疲労の備蓄・痛み・張り・エネルギー貯蔵の減少が生じ、パフォーマンスの低下が起こります。

この反応は数時間から数日、数週間と続きます。

②.抵抗段階

警告段階で受けたストレスに適応し、通常の機能を取り戻していきます。 

多くの場合は刺激前の昨日より向上します。 

③.超回復段階

トレーニングが適切に設定されていて過剰でなければ、適応反応が起こり新しいパフォーマンス能力が得られます。

④.オーバートレーニング段階

もしストレスが高すぎるとパフォーマンスがさらに抑制されることがあり、オーバートレーニング症候群という結果になります。

刺激・疲労・回復・適応理論

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これは汎適応症候群を拡張したものです。

 

全体的なトレーニング負荷が大きくなるにつれて、疲労は大きく蓄積され、完全に回復するまで大きな遅れが生じます。

 

トレーニング刺激から回復し、刺激に適応していくと疲労は消失にパフォーマンスは上がります。

 

もし、新しいトレーニング刺激が入らないとパフォーマンスは下がっていきます。

 

回復はトレーニング過程において重要な過程であり、新しいトレーニングを始める時には必ずしも完全な回復状態に達する必要はないということに気をつけるべきです。(多少疲れていても、新しいトレーニング刺激を入れる)

 

この理論を元にシーズン別でトレーニング内容を変えていくということができます。

フィットネスー疲労理論

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最初に書いた超回復理論は1つの要素(体力)が疲労や超回復でプラスになったり、マイナスになったりしましたがフィットネスー疲労理論はフィットネス(運動負荷)と疲労の2つの要素で考えていきます。

 

フィットネス(運動負荷)を上げると疲労も上がり、パフォーマンスは低下するがフィットネスを下げていき、疲労をとっていくとフィットネスの低下より多く疲労が取れていき、パフォーマンスが上がっていくというものです。

 

これは何が超回復理論と違うのかというと超回復理論はトレーニングでの疲労の深さで超回復の量が決まるというものです。

 

しかし、フィットネスー回復理論はトレーニング負荷と疲労をコントールしてくことでパフォーマンスを調整する理論です。

これは大会前の調整方法で考えたら分かりやすいかもしれませんね。

 

超回復理論は大会2週間前から4日前までがっつりトレーニングを詰み、身体を疲労させ、3日間練習を休み、疲労を取る方法です。

 

フィットネスー回復理論は2週間前までいつも通りか少し多めのトレーニングを行い、試合直前の1週間は少しずつ量を落とし、試合直前まで練習を行っていきます。

 トレーニングは維持し、疲労を取っていくことにより、調整中に過度なパフォーマンス低下を防ぐことができます。

超回復理論かフィットネスー疲労理論か

私自身、このどちらかが良いということはないと考えています

 

この両理論とも良し悪しの部分があると思うので、使う場面を分けたり、選択肢として知っておくことが重要だと思います。

 

トレーニングが多いオフシーズンは超回復理論が考えやすいでしょうし、プレシーズンやインシーズンの調整はフィットネスー疲労理論が考えやすいと思います。

トレーニング以外の疲労

疲労が溜まる要因はトレーニング負荷の量だけではないです。

 トレーニング以外でも疲労は溜まっていくのは知っているだろうか?

 トレーニング以外でも

・睡眠不足

・栄養不足

・人間関係

・職業・学業の問題

でも疲労は溜まります。

これらの疲労もトレーニングには反映させる必要があります。

 

ただ、これらの疲労はトレーニングプログラムを作る側の人(部活の先生やコーチ、監督など)に分かりにくい箇所でもあるので、なるべく自分で気づき、対処する必要があります。

 

睡眠に関しては以下の記事を参照してほしいです

スポーツ選手にとって7時間の睡眠時間では足りない理由 - ベークラの挑戦

栄養不足に関しては以下の記事を参考にしてほしいです

筋トレや練習をしていて体重が増えない!体重を増やす7個のコツ - ベークラの挑戦

2018年買って良かったおすすめのサプリメント トップ10 - ベークラの挑戦

最後に

厳しいトレーニングをこなしていくだけでは長く競技を続けることはできません。

 自分の選手としてのピークがいつくるかなんて誰にもわかりません。

ただ、続けていけばそれだけチャンスは増えます。

 

自分自身の疲労を的確に把握して、身体的にも精神的にもケアを怠らないようにしましょう!

また、少しずつの成長を楽しみましょう。

周りと比べるのではなく、過去の自分と比べていくと成長を感じやすいと思います。