ベークラの挑戦

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ユティック陸上部で「挑戦」をテーマに日々の生活を更新します

「大人になったらなりたい仕事7位」陸上選手という仕事

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今年、子ども1000人を対象にした「大人になったらなりたいもの」のアンケートで陸上選手が7位にランクインした!

同じ7位に医師があり「陸上選手という存在がお医者さんと肩を並べるほどになったのか」と驚きました。

私自身、短距離競技の実業団選手として生活しているのですが、子供たちの将来の選択肢に陸上選手があるというだけで嬉しいですし、責任感が増した感じがします。

 

しかし、陸上選手になりたいと言っても生活はできるのか?どんなことをするのか?

まだまだ知名度は低いのではないでしょうか。

 

この記事では職業としての陸上選手を紹介していきます。

陸上選手になるには

日本で陸上競技を仕事にするとなったら「実業団選手」「プロ」の2択で、現在はまだ「実業団選手」が一般的です。

 

「実業団選手」とは企業に属して会社員として陸上競技を仕事とする選手のことを指します。

実業団選手になるには一般的な就職活動とは違い、企業からのスカウトによるものがほとんどです。

多くはインターハイやインカレの入賞者に企業の陸上部関係者が声をかけ、入社・契約の話をするという流れです。

また、最近ではマイナビ アスリートキャリアアスナビやなどのアスリート専門の就職支援サイトを活用して実業団選手になる人もいます。

それでも所属先が見つからないという場合は自分で企業にアポを取って、陸上選手として所属させてほしいと直接売り込む方法があります。

 

私の場合は一度、陸上選手ではなく営業マンとして就職したため、フルタイム勤務で陸上競技を続けさせてもらってました。ただ、陸上選手を仕事にしたいと思ったので自分から売り込むという方法を取りました。

 

しかし、一口に「実業団選手」と言っても様々な雇用形態や仕事内容があります。

 

雇用に関しては大まかに分けて「正社員」「契約社員」の2種類です。

この違いについては選手と企業の契約にもよりますが、基本的には「陸上引退後もその企業に属せる前提」なら正社員、「引退後その会社に属さない前提」なら契約社員となる傾向にあります。 

 

ただ、正社員でも引退後に会社をやめる選手もいますし、契約社員でも引退後は正社員として企業に残る選手もいるので、選手と企業次第ってところです。

陸上選手の仕事内容

仕事内容については大まかに分けて「陸上競技のみ」「短縮業務」「フルタイム業務」の3種類だと思います。

 

「陸上競技のみ」の選手は実業団選手の中でも一握りであり、日本のトップレベルの選手たちの待遇です。月に1度出社し、活動を報告。それ以外は自分の種目の練習というのが仕事内容です。

 

「短縮業務」は所属している企業の一般社員に混ざって9時から15時まで仕事をして、その後、練習を行うというものです。

選手によっては陸上だけでなく、仕事についても学びたいという意志からあえて業務を行う選手もいます。

仕事内容は企業によって大きく異なり、選手の中には「走る大工さん」や「走る営業マン」、「走るOLさん」など様々です。(走るばかりで申し訳ありません)

 

「フルタイム業務」の選手は一般社員と同じ仕事をこなしながら、空いた時間で練習を行い、企業の名前を背負って試合に出るというものです。代表的なのが埼玉県庁所属の川内選手です。

フルタイムで働きながら競技を行う選手の中には、一般的な就職活動を経て入社し、入社後に会社と交渉して選手になったという人もいます。

選手によっては遠征費や大会エントリー代も自腹という場合もあります。

 

例えば、私の場合は「短縮業務」となります。

私は午前中に練習を行い、午後から業務を行います。

業務内容は陸上教室のインストラクターとフリーペーパーの編集です。

陸上教室がある日の場合は17時から始まり、20時に終わり、陸上教室がない日の場合は大体13時から始まり17時まで行います。

陸上選手のこれから

どんな業界でも当てはまりますが、次の世代の担い手がいないと業界自体が衰退していきます。逆に言えば、次の世代(子ども)に人気な業界はこれから伸びる可能性があるということです。

 

子どもの「大人になったらなりたいもの」で陸上選手が7位というのは大げさに言えば、陸上競技というスポーツが野球やサッカーに匹敵するかもしれないという夢につながります。

 

私自身感じるのが、これから「仕事としての陸上選手」という立場はこれまで以上に多くの人に見られるということです。

多くの人に見られる中で、見限られてしまったらこれからの陸上競技は盛り上がれません。

 

私も1陸上選手として、子どもたちの目標になれるように頑張っていきたいと思います。