「肉離れ」
なんと憎らしい単語でしょうか。
ケガをしてしまったら、ケガに慣れている選手であってもショックなものです。
ケガ直後の行動は競技復帰までの速さに影響するので、冷静に行動をしなくてはいけません。
しかし、肉離れによって傷つくのは体だけではありません。
レース中に追い上げている時や絶好調の時にも肉離れはします。
肉離れのタイミングによっては「なんでここで・・・」と選手の心も傷ついてしまっている場合があります。
「たかが肉離れで」って思うかもしれませんが、タイミングと処置を間違えると選手生命が終わってしまうことだってあります。
なので、体のケアだけではなく、心のケアも必要です。
この記事ではスポーツ選手が肉離れ直後に取るべき行動とオススメのメンタルのケアの方法を紹介していきます。
肉離れ直後に取るべき行動
肉離れ直後はRICE処置を必ずしてください。
RICE処置とは
R=Rest 安静
I=Icing 冷却
C=Conpretion 圧迫
E=Elevation 挙上
です。
肉離れ後はRest 安静
肉離れをしてしまった!!と感じた直後は必ず安静にしてください。
攣った程度かなと思っていても実は肉離れということもあるので、走っている最中にあっ!!ってなったら、必ず走るのはやめて、その場で止まるようにしてください。
この程度なら大丈夫だなと思ってまた走り出したり、急いで戻ったりするとより筋肉内の出血が増え、競技復帰までの時間が伸びてしまいます。
指導しているコーチによっては「その程度大丈夫だ!我慢しろ!」という方もいるかもしれませんが、そんな人は無視していいです。
無理して1本走ったところでケガが悪化するだけで、たった1回走っただけで後々10回以上練習の機会を失ってしまう可能性だってあります。もし仮にただ攣っただけでその日のうちに治ったとしても、できないのは1回の練習だけです。
足を痛めた時は今後より強くなるためにも「走らない勇気」を持ちましょう。
また、ケガ後3日は安静にしてください。
ここでいう安静とは
・なるべく歩かない
・なるべく長時間立たない
・絶対に走らない
・絶対にトレーニングをしない
です。
焦って動き始めてしまうと再発の可能性が高くなるだけでなく、痛みが取れなくなる可能性もあるので必ず安静にしましょう。
肉離れ後はIcing 冷却
肉離れ後はなるべく速く冷やし始めてください。
氷があったら、患部に氷を当てて、15分〜20分冷やし続けてましょう。
15分〜20分冷やして感覚がなくなったら、患部から氷を離して40分以上間隔を空けて、また冷やしてください。これを1日5回以上繰り返すようにしましょう。
アイシングに慣れていない人は冷やし続けるのが苦痛かと思いますが、そこは復帰を早くするためだと思って我慢してください!
アイシングの際は氷嚢があると冷やす温度も適切になり、効率よく冷やすことができます。また、氷嚢だけでは場所によっては冷やしづらいので画像のようなサポーター付きの氷嚢をオススメします。
このサポーター付きの氷嚢があるとケガの際のアイシングだけではなく、練習後のアイシングにも使えるので、1つあるだけでケアの幅が広がり、パフォーマンス向上に繋がります。
肉離れ後はConpretion 圧迫
選手によっては正しい知識を持っており、安静にしていたり、アイシングをしていますが、意外と圧迫をしていないことが多いです。
患部の圧迫も安静やアイシングと同じくらい重要です。
圧迫は患部の炎症を抑えるために必要で、特に受傷してからの3日間は圧迫の効果が一番効く期間となっています。
圧迫の方法としては患部をテーピングによってグルグルに巻くだけでもいいです。
テーピングのテープによっては皮膚がかぶれてしまったり、剥ぐ時にとても痛いので、弾性包帯(バンテージ)で巻くのをオススメします。
弾性包帯(バンテージ)の方が何回も巻けるし、皮膚がかぶれにくいです。
ケガから3日間の過ごし方
ケガをしてから3日間は絶対安静!!と言われても、周りは練習をしているのに自分だけ休むのは・・・と考えてしまう選手もいると思います。
そんな時にオススメの過ごし方は「病院に行って、ちゃんと受傷部位・重症度を診断してもらい、適切な復帰スケジュールを真剣に考える」です。
ここで重要なのが「病院に行って、ちゃんと診断してもらう」ということです。
肉離れを病院で最後までしっかりと診断してもらうには、医師の診断→エコー→MRI→理学療法士の診断と1日では終わらない可能性があります。
そう、「ケガをしてから3日間は病院に行こう作戦」です。
肉離れの経験があるという人の中には病院に行かずに自己判断してしまう人もいると思います。自己判断の何が行けないかというと、受傷部位や重症度を見誤ってしまい、復帰までのスケジュールが不適切になる可能性があるからです。
「病院でちゃんと」いうのはMRIやエコーで受傷部位や重症度を客観的に判断できる材料を持つということです。 医師によっては触っただけで終わりという人もいますが、しっかりMRIやエコーで患部を撮ってもらいましょう。
受傷部位や重症度が分かったら、その程度に合わせた復帰スケジュールを3日間かけて作成しましょう。
安静の3日間が終わったら、オススメの過ごし方は上半身の筋トレです。
肉離れの選手必見!!肉離れ中におすすめの過ごし方は筋トレだ! - ベークラの挑戦
最後に
肉離れをしてしまって、もうダメだと思うかもしれません。
しかし、どんなに大きな肉離れでも適切な対応と対策を行えば、必ず競技に復帰できます。
なので、肉離れをしてしまっても、自暴自棄にならず、一つ一つ落ち着いて行動していきましょう。
それでもどうしても落ち込んでしまう時だってあると思います。
そんな時は
・お酒を飲む
・体を温める
・患部を使う運動
以外は何してもいいんです。
漫画をとことん読んだり、カラオケで大声を出したり、美味しいものを食べたりして心の健康を保つことも大切です。
肉離れを利用して、今しかできないことを思いっきりやりましょう!!